2021.07.22
レイヤリングとは?その意味や服装の選び方、登山の重ね着の基本を伝授
こんにちは!アウトドア・ブランドのTeton Bros.(ティートンブロス)です。
バックカントリーやトレイルなど、山でのアクティビティでは欠かせないのは、重ね着「レイヤリング」。
登山を行う際の服装として非常に大切な着方なのですが、どのようなものなのか気になりますよね。
今回はレイヤリングとはどのような着こなしなのか、基本の着方を詳しく解説!
服の選び方やポイントも一緒にご紹介します。
このページの目次
レイヤリングとは?登山でのレイヤリングの重要性
「レイヤリング」とは英語で「layering」と書きます。
レイヤー(layer)=「層」を積み重ねるという意味があり、登山などでは「重ね着」のことを指します。
レイヤリングは、バックカントリーやトレイルといった登山を伴うアクティビティに欠かせません!
なぜなら、登山中の体はコンディションの変化が大きいから。
山を登ると汗を多くかきますし、山での天気は変わりやすく、さっきまで暑かったと思えば急に雨が降って寒くなることも。
標高が100m上がるごとに気温が0.6℃下がり、風速1mごとに体感温度が1℃下がるとも言われています。
また、熱は素早く水に伝わるという特徴があり、汗や雨などで濡れたままにしていると、体がどんどん冷えて動けなくなっていきます。
レイヤリングで大切なのは、こまめに脱ぎ着を極力しないで体温調節を行うこと。
「暑くなったらアウターを脱ぐ」「寒くなったら着る」ことを臨機応変に行うことも時には必要ですが、汗で体が冷えたり、冷たい空気に触れ続けたりすることで低体温症になる可能性があるので、レイヤリングの基本となる知識をしっかりと学んで、常にウェア内をドライで快適に保って、安全に山行を楽しんでください。
レイヤリングはさまざまな条件に対応するため、体を守るための重要な役割を担っています。
レイヤリングはこうする!基本の着方やアイテム、各機能について
レイヤリングの着方は基本的にベースレイヤー、ミッドレイヤー、アウターレイヤーの3種類を順に重ね着します。
それぞれどのような特徴があるのかご紹介します。
ベースレイヤー
肌の上に身につける3つのレイヤーの中で、一番下に着用するウェアが「ベースレイヤー」です。
言い換えると、肌着のことですね。
肌から水分を蒸発させることを目的としているため、吸湿速乾性に優れた素材を選びましょう。
吸湿性・保湿性ならウール、速乾性・耐久性ならポリエステルなどの化繊(化学繊維)両方の素材の長所を併せ持つハイブリッドといったように、どの機能性を重視したいかで素材を選ぶとよいでしょう。
肌に触れるので着心地も大切なポイント。
綿やレーヨンは汗を吸っても乾きにくく、体を冷やすおそれがあるので避けましょう。
肌が擦れたり吸湿速乾性の効果が薄れたりしないように、体にフィットしたものを選びます。
季節によってハイネックやクルーネックなど、ウェアの形や生地の厚さを使い分けるとより快適になりますよ。
ミッドレイヤー(ミドルレイヤー)
山シャツや薄手のフリースなど、ベースレイヤーとアウターレイヤーの間に着る中間着が「ミッドレイヤー(ミドルレイヤー)」です。
ミッドレイヤーは、行動着と保温着(サーマルレイヤー)の2種類があります。
行動着にはベースレイヤーから移動した水分を吸水して乾燥させる役割があるので、速乾性と通気性が大切。
ボトムスはトレッキングパンツが基本です。
保温着(サーマルレイヤー)はフリースや化繊のジャケット、ダウンジャケットが当てはまります。
温かい熱を外に逃がさない保温性のあるものを選びましょう。
着脱しやすいフロントジップタイプがおすすめです。
ただしダウンジャケットは休憩時や小屋の中など、濡れないときに使うようにしましょう。
羽毛は汗や雨などの水分を含むと、保温性がなくなる上に乾くのが遅いのです。
アウターレイヤー
一番上にはおり、雨や雪、風から体を守るウェアのことを「アウターレイヤー」と言います。
素材はゴアテックスなど、防水・撥水・防風・透湿機能のあるレインウェアや、雪山用のジャケットがあてはまります。
ボトムスはレインパンツなどで、下半身の体温調節はアウターレイヤーで行うのが一般的です。
大きすぎると雨水や冷気が入る、小さすぎると動きにくいといったデメリットが生じるので、購入するときは試着することをおすすめします。
冬以外であればレインウェア、夏は薄手のウインドシェルなどといったように、気候に応じて使い分けましょう。
レイヤリングの目的は、肌をドライに保つことと温度を保つこと。
靴下や手袋も応用することで快適に登山ができますよ。
レイヤリングを行う際の注意点も!
登山用のウェアは高性能のものが多いですが、重ね方を間違えると逆効果になることも。
レイヤリングを行う際に気をつけるポイントをご紹介します。
服の枚数は適宜調整する
レイヤリングの基本は3つのレイヤーを重ね着することですが、常に3レイヤーを着る必要はありません。
汗をたくさんかいたときはベースレイヤー1枚だけでも十分です。
しかし標高の高い山を登れば登るほど気温は低くなり、真夏でも寒さを感じることがあります。
出来れば汗をかく前に脱ぐ、寒さを強く感じる前に着ることでオーバーヒート、過度の発汗による汗びえや低体温症(ハイポサーミア)を予防できます。
各レイヤーを1枚ずつ重ねるだけでなく、寒いときはミッドレイヤーを薄手のものと厚手のものを重ね着したり、アウターレイヤーもウインドシェルの上にオーバージャケットを着るといったように、プラスアルファのレイヤーを重ねるのも1つの方法です。
上半身の防寒はミッドレイヤーで
ベースレイヤーは一番下に着るものなので、暑いからといって簡単に脱ぐことはできません。
保温性のあるフリースやジャケットなど、着脱のしやすいミッドレイヤーで体温調節をしましょう。
例外として極寒のフィールドでは、シェルなどを脱ぐことでウェア内の温かい空気を失ってしまうので、シェルの上からオーバージャケットを着ることをお勧めします。
また、歩くと体が温まってくるので、はじめは少し肌寒いぐらいの服装でも大丈夫です。
山でのアクティビティは臨機応変に対応することが大切。
天気や自分の体調に合わせて上手にレイヤリングしてくださいね!
レイヤリングの基本を押さえて快適な登山を!
レイヤリングとは重ね着のことで、山岳エリアでのアクテビティには欠かせない服装です。
基本的にはベースレイヤー、ミッドレイヤー、アウターレイヤーの3つのウェアを重ねて調整します。
レイヤリングは肌をドライに保つことと温度を保つことが目的なので、吸湿速乾性、通気性、透湿性のあるものや、防寒対策に保温性があるものを選ぶようにしましょう。
レイヤリングで大切なことは、こまめに脱ぎ着をして体温調節をすること!
汗をかいているのにアウターを脱がなかったり、風が出てきたのに逆に着なかったりと着脱をおろそかにすると、低体温症になってしまう恐れがあります。
天気や体調に合わせた上手なレイヤリングで、快適な登山を楽しんでくださいね!
Teton Bros.はアウトドア ブランドとして、バックカントリーに欠かせない速乾性と保温性、さらに肌感を重視したレイヤーも各種取り揃えております。
ぜひご活用ください!