RIDER'S IMPRESSION -ライダーインプレッション 半田 “YZ” 譲のレイヤリング

ライダーインプレッション

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Teton Bros.契約ライダーの半田譲氏よりレイヤリングについてのインプレッションが届きました。


半田譲 [ YUZURU HANDA ]  http://www.zaoc.org/

宮城蔵王を中心にアウトドアアクティビティーの企画・運営するZAOC代表。プロスキーヤー、バックカントリーガイド、ウェブクリエーター、お茶師など、多才な顔を持つ。幼少の頃から蔵王を遊び尽くしている。
JMGA登山ガイドステージⅡ / JMGAスキーガイドステージⅡ / JAN雪崩業務従事者レベルⅠ修了 / FWTジャパンアドバイザー / RESCUE3スイフトウォーターレスキューファーストレスポンダー / SUPAベーシックインストラクター / 日本赤十字救急法救急員 / アサヒビール クオリティセミナー修了

RIDER'S IMPRESSION -ライダーインプレッション 半田 “YZ” 譲のレイヤリング

[ 上半身 ]
BASE:MOB Wool Hoody
MID:Farallon Shirt + Hybrid Inner Down Jacket
SHELL:TB Jacket

[ 下半身 ]
BASE:運動サポート系のタイツ+ウール&PP製ソックス(どちらも他社製品)
MID:Hoback Prima Knee
SHELL:TB Pant

 

イントロダクション

レイヤリングはバックカントリー(以下BC)での行動中、快適な状態を保つためには必須ですが、暑さ寒さの感じ方は個人個人で違うわけで、このレイヤリングが万人に正解!というものは存在しないでしょう。例えば僕は極度の暑がりで汗かきなんですが、加齢と共に寒がりにもなってしまったという、かなりわがままな体質です。普段僕が主催してるZAOC(ザオック)のBC入門講習では、まず自分なりのベーシックなレイヤリングのパターンを見つけて、そこから実際に行動する日の状況(時期、天候、気温、標高帯、行動時間等)によってアレンジしていくという方法がベストではないか、ということをお話ししています。今回は僕の厳冬期のベーシックなレイヤリングをご紹介しましょう。

僕がベースとする宮城蔵王は南北にフィールドが点在していますが、メインとなるのは刈田岳(1758m)周辺です。1月の平均気温は-9℃くらいですが、樹氷が有名ということもあり、10m以上の強風はザラで、太平洋側でありながら晴れることは稀です。しかしながらベースとなる「すみかわスノーパーク」からはキャットを利用して山頂近くまでアクセスできるので、どちらかというと防寒重視のレイヤリングになることが多い気がしますが、基本的には暑がりなので、必要以上に厚着をすることはありません。このような状況下での僕なりのレイヤリングです。

ベースレイヤー

ベースレイヤーはMOB Wool Hoodyの一択。これは一度使い始めると手放せません。PPとウールの絶妙なコンビネーションは、しなやかな着心地で保温力がありながら発汗時のひんやり感は無いという最強のベースレイヤーです。さすがに春スキーのときはフード無しモデルにしますが、基本的に3月頃まではフード付き。あえてフードを被らず首まで上げればネックウォーマー的になりますし、今シーズンは特に活躍することが多い?鼻まで覆って簡易マスク的にも使えます。通常、ハイクアップ時はフードオフですが、強風時のハイクアップや滑走時にフードをかぶれば、バラクラバとして機能します。バラクラバ嫌いな僕でも、違和感なく使用できますし、ヘルメットのインナーとしても良いですね。本当は下半身もMOBを履きたいところですが、ベースレイヤーとしての保温力や通気性よりも、疲労軽減や怪我防止を優先させているという個人的な理由から、他社のサポート系タイツを愛用しています。その分、ミッドレイヤーで保温性をだしています。

ミッドレイヤー

ミッドレイヤーはFarallon Shirt。このチョイスの一番の理由は見た目です。チェック柄のリサイクルウールシャツはBCだけでなく、アフタースキーでも目を引きますし、プロスキーヤーとしてスタイリッシュでいたいと思う僕にはマストアイテムになりました。特にビブパンツとの組み合わせは最高ですね。もちろん見た目だけでなく、例えば背中には隠しメッシュのベンチレーションが付いていたり、しっかりした保温力があったり、ミッドレイヤーとしても十分な機能を持っています。ただ、さらなる保温が必要な場合に備えて、Hybrid Inner Down Jacketをバックパックに忍ばせています。丸首なのでシャツの襟もベースレイヤーのMOBのフードも干渉することがありません。気温が低い日のゲレンデリフト回しの場合は、最初からシャツの上に着ることもあります。下半身はHoback Prima Knee。ファブリックはプリマロフトで保温力がありますが、パンツの下に履いてもダボつかず、すっきりとしたシルエットです。7部丈でブーツには干渉せず、適度な厚さでシェルパンツが変に膨らむことはありません。そして、TB Pantと同じ位置にベンチレーションがついているので、両方開けることで、ベースレイヤーまでしっかりと換気してくれます。

アウター(シェル)

シェルは創業以来進化を続けるTB JacketとPant。強風下でハイクアップすることが多い宮城蔵王では、シェルを脱げる状況が極端に少ないので、高い透湿性と大きなベンチレーションは汗かきの僕には非常に助かります。以前は汗がこもって止むを得ずシェルを脱ぐこともありましたが、TB Jacketを使用しだしてからは、ほぼシェルを脱ぐことはなくなりました。そして、ビブパンツと組み合わせることでさらに利便性が増します。ジャケットのベンチレーションからビブ部分のポケットに入ったスマホを取り出して写真を撮ったり、無線を出したり地図を出したりと、バックパックを背負っている時でも、チェストバンドを外す、ジャケットの前のジップを大きく開けるという動作は必要なく、内側のポケットにアクセスできるのが助かります。

まとめ

とまあ、僕のレイヤリングについてのお話しでしたが、自分なりのベーシックを見つけること自体を楽しんでもらいたいと思いますし、ウェアを選ぶということはファッションを楽しむということでもあると思うので、自分のスタイルを出してレイヤリングすることも、スノースポーツの楽しみ、BCの楽しみの一つだと思います。
カタログやHP、店頭で、まずは見た目でこれだ!という物が見つかったら、ファブリックもチェックしてみてください。いったいどんな素材が使われているのか。その素材はどんな特徴があるのか。それが自分の体質や行動に合致するか。ファッション性と機能性。スタイリッシュなだけでなく、機能的にもにあったらいいなを形にするTeton Bros.。僕のベーシックも毎年アップデートされていきます。

RIDER'S IMPRESSION -ライダーインプレッション 半田 “YZ” 譲のレイヤリング

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この記事を書いた人

半田 譲

半田 譲

宮城蔵王を中心にアウトドアアクティビティーの企画・運営するZAOC代表。プロスキーヤー、バックカントリーガイド、ウェブクリエーター、お茶師など、多才な顔を持つ。幼少の頃から蔵王を遊び尽くしている。

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