2022.12.19
動きやすさと軽量性、耐久性を兼ね備えたシェル [CLIMATIC BIB PANT/ CLIMATIC PANT]
通年の登山、バリエーションルート、各種クライミング、BCスキーなどオールラウンドに活動する山岳ガイドであり、Teton Bros.アンバサダーの水野 隆信氏よりシェル「CLIMATIC BIB PANT/ CLIMATIC PANT」についてのインプレッションが届きました。
水野 隆信 [ TAKAHIRO MIZUNO ] https://guide-mizuno.com/
僕がウェアで求めている第一条件は動きやすさだ。雪山のガイディング中様々な事に目を配らせているので、ウェアは自分の体と一体化する事が求められる。
クライミングではブーツの位置を膝上まで上げてクライミングする動きなどがよくある。その際にCLIMATIC PANTはつっぱり感なく常に僕の動きについて来てくれる。また細かな心配りも感じる。それはハーネスの装着時も違和感なく、ダボつかず腰にフィットしてくれること。カッティングもさることながら、ジッパーのクロッチにスナップを使用せず、ベルクロを使用している。このベルクロを使用することによって可能な限りハーネスとの干渉を抑えられる。
余計なものはない、必要な物だけ備えられているのも魅力的な一つである。現代の主流のウィンターブーツはジッパーなどで脛上部まで覆われている製品が多い。
要するにスパッツを装着する手間が省けられるものだ。CLIMATICシリーズのパンツは内側にも外側にもゲーターがないため、この手のブーツとの相性は抜群で、パンツのボトムのスナップを留めるだけで、相当なラッセル時でも雪の混入を防いでくれる。現代のブーツとパンツがマッチした代表例とも言える。
CLIMATIC BIB PANTには3つのポケットがあり、アバランチビーコンやスマートフォン、マップ、はたまたキャンディーやチョコといった行動食をその日の必要なモノを振り分けて収納することができる。もちろん、大腿部のポケットにはアバランチビーコン用ループも取り付けられている。
大胆なサイドのジップは天候条件によって容易に脱着できるフルサイドジップだ。
サスペンダーにも工夫がされている。細すぎず太すぎずちょうどよい幅だ。これが細いと肩に食い込んだり、ネジレたりする。太すぎるとゴワついたりバックパックと干渉したりする。
最後に、常に快適に着られるかどうかのカギはドライを保てることだ。蒸れてから、水分を放出するのではなく、通気性防水素材「Täsmä」は文字通り空気の移動が有りながら防水を保ってくれる。
僕の使用頻度は12月から3月はほぼ毎日のように使用し4~5月はTB PANTと半々位の使用頻度になる。おそらくガイドではない皆さんの何年分かになると思う。この使用頻度で1シーズンは何も問題なく着ることができる。
Mサイズで450gというCLIMATIC PANTの重量は、ウィンターシェルとしてはとても軽量だ。
動きやすさと軽量性、そして耐久性が兼ね揃えたシェルであり、僕の信頼度は高いパンツである。今シーズンもフルに活躍するアイテムだ。
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